16日午前、サンパウロ市西部のサンパウロ総合大学(USP)構内で、飲酒運転の車がランニング中の5人を撥ね、男性1人を死亡させる事故が起きた。17、18日付伯字紙が報じている。
事故が起きたのは16日午前9時頃。ブタンタン構内のウニベルシダーデ大通りを猛スピードで走ってきた車が、縁石沿い(右側車線)を走っていた集団を撥ねた。
車はまず、アウヴァロ・テノさん(67)を撥ねた。テノさんは約2メートルの高さまで跳ね飛ばされ、木にぶつかって倒れた。テノさんはすぐにキャンパス内の病院に運ばれたが、午前中に息を引き取った。
テノさんに続き、男性1人と女性3人も撥ねられた。被害者の1人、エロイーザ・ピーレス・ド・プラードさん(43)は足、臀部を負傷、頭にも重度の外傷を負ったため、ヘリコプターでサマリターノ病院に運ばれて手術を受けた。
また、残り3人も、それぞれ病院で手当てを受けた。テノさんの友人の女性と別の男性ランナーは同日中に自宅に戻ったが、エロイーザさんの友人のアネリーヴェ・トーレスさん(36)は膝の手術が必要で、「マラソン出場の夢は当面お預けね」と語っている。
加害者は建設作業員のルイス・アントニオ・マシャド氏で、呼気中のアルコール濃度は1リットル中0・54ミリグラムだった。5人を撥ねた車は木にぶつかって止まった後、バックして逃げようとしたが、周囲の人に鍵を抜き取られ、捕まった。軍警はリンチにならないよう群衆を制止後、警察に連行した。ジュリアナ・トレド・シウヴァ州検察官は17日、同氏への容疑を過失致死、傷害、飲酒運転から殺人罪に切り替えて起訴した。
USP構内はサンパウロ市のランニング愛好家やプロが良く利用する場所で、テノさんは30年以上愛用していた。エロイーザさんとアネリーヴェさんも初のマラソン大会に出場すべく練習中だった。
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