【既報関連】サンパウロ州サンジョゼ・ドス・カンポスにあるジャグアリ水力発電所のダム放水量削減で生じたサンパウロ州とリオ州間の水紛争は、国の機関も交えた18日の会議で合意が成立したと19日付伯字紙が報じた。
ジャグアリ発電所はサンパウロ電力公社(Cesp)の管轄で、19日現在のダムの放水量は毎秒10立方メートル(以下、立方M)だが、20日からは43立方M放水する事になる。この量はCespが拒否した、ダム放水量を30立方Mに戻すようにとの全国電力システム運営機構(ONS)の命令を上回る。
一方、同ダムからの放水量増加分の33立方Mは、同じ南バライバ水系のパライブナ発電所のダム放水量を80立方Mから47立方Mに減らす事で相殺される。同発電所のダム貯水量はジャグアリ発電所ダムより多く、放水量が増していたが、現在の水位は12・48%で、水位が37・73%のジャグアリより状況が切迫している事に水資源庁(ANA)が懸念を表明していた。
これにより、サンパウロ州からリオ州、ミナス州をまたいで流れ、1500万人への水の供給源である南バライバ川への放水量は一定に保たれ、サンパウロ州水資源・エネルギー局(DAEE)が懸念していたサンタイザベル市への水の供給は確保される。
一方、リオ州内サンタセシリアにあるダムの放水量を現在の165立方Mから160立方Mに減らす事も、18日の合意事項に盛り込まれた。こちらは9月10日から実施される。