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白血病と乳がんで母子闘病=一家揃って病院の傍に転居

 リオ・グランデ・ド・ノルテ州クライス・ノヴォスに住んでいたサラ・ダンタスちゃんは現在9歳。1年程前に白血病と診断されて闘病中だが、今年6月、サラちゃんの母のデニウザ・ダンタスさんも乳癌である事が判明した。
 父親のヴァウミールさんとサラちゃんの兄は骨髄の提供者にはなれない事が判っていたので、自分の骨髄を娘に提供しようと考えていたデニウザさんにとって、自分自身への癌宣告は「言葉も出なくなるような出来事で、ぱっくりと口が開いた地面に飲み込まれそうな気分だった」という。
 サラちゃんを病院に連れて行ったり入院した時に付き添ったりするのはもちろん、投薬や食事の世話まで全部やっていたデニウザさんがサラちゃんと共に闘病生活に入ったため、ダンタス家の生活は一変した。
 それまではクライス・ノヴァの自宅から通っていた州都ナタルの中央病院に少しでも近い方がとの判断で、一家揃ってナタル市内に転居すると共に、ヴァウミールさんが軍警に休職を申請。サラちゃんの世話はヴァウミールさん、デニウザさんの世話は彼女の母親がするという形で2人の闘病を支えるつもりだ。
 デニウザさんは乳癌を患っている事が判明した時点でサラちゃんへの骨髄提供を諦めたが、ダンタス家では、骨髄移植を申し出たドナーの全国リストに2人の適合者がいる事を突き止めている。ただ、これらのドナーの情報が更新されていないため、サラちゃんへの骨髄提供を依頼出来ないのが現状だ。
 ダンタス家は皆クリスチャンで、サラちゃんとデニウザさんは、自分達で吹き込んだゴスペルのCDを売ったお金を治療費にあてている。このCDはヴァウミールさんに直接注文する事が出来、電話番号は84・9811・3029だ。
 骨髄の提供者は18歳から55歳の健康な人というのが条件で、血液銀行や献血センターで5ccほど血液を採った上で骨髄提供者として登録しておけば、必要な人や病院から連絡が入る仕組みになっている。ダンタス家では、登録済みの人が住所などを変更した場合は国立ガン院(Inca)のサイトで情報の更新を行うのを忘れないようにと呼びかけている。
 リオ・グランデ・ド・ノルテ州で行われた骨髄移植は2013年に57件あった。今年は7月までに37件の移植が行われているという。(20日付G1サイトより)