サンパウロ州立3大学での財政難ゆえの教職員給与据え置きに反対するストが長期化し、サンパウロ総合大学(USP)が減給措置などを採ったため、同校教職員約300人が20日未明にブタンタン構内に入る門を封鎖、軍警との抗争も起き、交通が一時混乱したと同日付各紙サイトが報じた。
構内の病院への門は朝の内に封鎖が解除されたが、教職員組合員は給与調整と減給措置撤回を求め、朝6時半頃アウヴァレンガ通りも封鎖。軍警は催涙ガス弾とゴム弾を使用し、組合員らは石や材木で抗戦。アウヴァレンガ通りではゴミ袋のバリケードに火もかけたが、軍警の勢いに負けてヴィタル・ブラジル大通りまで徒歩で撤退した。
軍警が組合員らの後を追ったため、周辺一帯は緊張感に包まれ、アウヴァレンガ通りに停車中だったバスの乗客は降車して歩きだした。
組合員らはその後、プロフェッソール・フランシスコ・モラト大通りを経て地下鉄ブタンタン駅までデモ行進を行って解散したが、この混乱でUSP周辺を通るバス17路線は渋滞に巻き込まれたりルート変更を余儀なくされたりした。USPのある市西部では朝8時現在、市内全域の40%にあたる40キロの渋滞を記録した。
組合員と軍警の抗争は午前中で収まり、正午過ぎには周辺道路の交通も回復したが、教職員ら4人が催涙ガス弾の破片などで負傷した。5月27日から始まったUSP教職員のストは現在も続き、授業の一部も停止している。