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大統領選=マリーナ氏の出馬正式発表=PSB内での変化余儀なく=RS勢が選挙参謀で台頭=一部知事選の応援は拒否

 20日、ブラジル社会党(PSB)はブラジリアで、マリーナ・シウヴァ氏を13日に急死したエドゥアルド・カンポス氏の代わりの大統領候補として正式に発表した。大統領選での期待が高まる一方、選挙参謀の交代や、マリーナ氏が一部の知事選での支持キャンペーンを拒否する姿勢を貫くなど、PSB内部での予定変更が余儀なくされていると21日付伯字紙が報じている。

 PSBは20日、マリーナ氏を大統領候補、べト・アウブケルケ氏を副候補として擁立することを正式に発表した。8月のダッタフォーリャの世論調査では7月の時点で8%だったカンポス氏を大きく上回る21%の支持率を獲得し、拒絶率も11%で主要候補の中で最も低いマリーナ氏だけに、国民の注目度も非常に高くなっている。
 だが、元々が自身の新党・持続ネットワーク(RS)の党承認がかなわず、統一選への出馬希望者が党籍を変更できる期限ぎりぎりにPSBにかけこみ入党したいきさつ上、マリーナ氏とPSBのあいだでは意見の調整が必要で、20日の正式発表前にもマリーナ氏とPSB、RSは6時間の会議を行なった。
 最も大きな変化は、RS側の参謀がマリーナ氏のキャンペーン・チームで強い権限を持つことになったことだ。まず、財務担当のひとりだったRSの広報担当のヴァルテル・フェルディマン元下議が、選挙キャンペーンの総合コーディネイターに昇格した。RS側はPSBで長きに渡り同職をつとめているカルロス・シケイラ氏との2人体制でキャンペーンを行なうことを望んでいたが、シケイラ氏がこれを不満として同職を降りると言い出したため、フェルディマン氏らは慰留にあたる意向でいる。
 フェルディマン氏の後任には、RS側の総合コーディネイターだったバジレウ・マルガリード氏が就き、PSBのダウヴィノ・フランカ氏と共に財務を担当することになった。マリーナ氏はたばこ、農薬、兵器、酒造の各業界からの献金を一切受け付けない主義のため、管理が厳しくなると見られている。
 また、マリーナ氏が一部のシャッパに強い拒否感を表明していたことで注目されていた地方選については、マリーナ氏がカンポス氏が築いてきた各州での連立を尊重する意向を示し、従来通り継続されることになった。
 だが、マリーナ氏がこれまでも強い拒否感を示してきた民主社会党(PSDB)の候補であるサンパウロ州のジェラルド・アウキミン氏やパラナ州のベト・リシャ氏、サンタカタリーナ州のパウロ・バウエル氏などの知事候補のキャンペーンには、マリーナ氏自身は参加しない。マリーナ氏の古巣の労働者党(PT)に関しても、リオ州知事候補のリンドベルグ・ファリアス氏の応援は行なわない意向だ。
 これらの州のシャッパの応援にはアウブケルケ副候補らが赴くことになる。また、これらの州で連邦議員や州議員を目指す候補がマリーナ氏の写真や映像を使うことは認められた。