ポルト・アレグレ日本語学校校舎売却を巡って一時期は対立関係にあった文協と南日伯援護協会。最終的には売却しないことで決着をみたが、両団体の関係について現文協会長の谷口浩さんに聞くと「6月には文協会員も手伝って日本語学校で援協主催のバザーを行った。仲良くなったというよりも、もとに戻っただけだよ」と笑って話す。援協で15年理事を務めていた小清水恵一さん(77、神奈川)も「わだかまりが無いわけではないが、それも時間が解決するのでは。日本祭りにはその力がある」。
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磐田農高の訪問団と静岡県人会との交流昼食会で、生徒らは恭しく来賓席に鎮座。歓迎の意をこめたのだろうが、会員たちとは少々距離をおいての会食となり、逆に歓談しにくい状況に。何人かの会員らが声をかけに席を離れるのを見て、「むしろ一緒になって団らんした方が良いのでは?」との疑問が浮かんだ。同高卒の参加者もいただけに、もっと効果的な親睦の形があったはずでは。
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またその交流事業で訪れた神村忠志教諭は、経由地の米ロサンゼルス上空から見下ろした荒野の広がる景色が印象的だったと話す。農業高校の教師らしく、「大量生産の弊害が大きいのでは」と環境破壊が気になったよう。着伯に際しても森林や農地の開発具合を厳しくチェック。生徒だけでなく教員たちの果たすべき役割も大きそうだ。