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大統領選の行方を握るのはPSDBか

 マリナが正式に大統領候補に選ばれ、決選投票に向かう流れだ。しかもジウマ(PT)とマリナ(PSB)。となれば、勝敗の鍵を握るのはどちらがアエシオ(PSDB)と組むかだ。どちらがPSDBに近いか―といえば、マリナとの声が多い▼ジウマとアエシオが決選投票になり、カンポスが生きていたら後者に味方するのが予想された筋道だった。カンポス未亡人は、マリナに「夫がやろうとしたことを実行してほしい」と釘を刺し、それを呑み込んだ―というのが大方の観測だ▼つまりマリナとアエシオは一次選挙の間ケンカ腰で批判し合っても、決選投票ではあっさり手を組む可能性がある。エスタード紙10年2月10日付でマリナは《PTに30年も所属してきたが、我々が犯してきた間違いの一つは、PSDBが政権を握っている間に、連携を作らなかった点だ。(中略)この国の理想の姿を達成するための基盤は、政策の共通性に基づいて築かれるべきであり、過半数を占めるための数の計算だけではダメ》と語った▼組合系カウザ・オペラリア紙サイトは《Marina Silva, a imaculada do PSDB》(マリナ、PSDBの純潔)記事で、マリナは「左派」「環境主義者」と過剰報道されがちだが、実態は「ブルジョアジー候補」「右派」と批判した▼古い因習を引きずるPMDBと比較すれば、PTとPSDBの理念は実はかなり近い。マリナからすれば、PMDB込みのPT勢力と組むより、PSDBの方が近い。ジウマも決選投票で必勝を狙うなら、本当はアエシオと手を握るしかないが…。いずれも一次選挙の間、「表面上は敵対、水面下で連携駆け引き」となりそうだ。(深)