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節目を祝して関係者が乾杯!
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宮崎県人会=移住百年、創立65年祝う=母県から74人が慶祝に=副知事、研修制度の継続誓う=高千穂夜神楽の初公演も

 ブラジル宮崎県人会(高橋久子会長)が24日、サンパウロ市の北海道協会で『県人移住100周年および県人会創立65周年式典』を行なった。在聖総領事館の福嶌教輝総領事、羽藤ジョージサンパウロ州議、野村アウレリオサンパウロ市議、日系団体代表者の来賓に、母県から稲用博美副知事、福田作弥議会議長ら74人の慶祝団を迎え、約400人が節目を祝った。国指定重要無形民俗文化財「高千穂の夜神楽」の使節団14人も駆けつけ、初のブラジル公演を実現し式典に花を添えた。

初のブラジル公演を成功させた「高千穂の夜神楽」。25日にモジ市内でも一般公演を行なう

初のブラジル公演を成功させた「高千穂の夜神楽」。25日にモジ市内でも一般公演を行なう


 式典に先立ち南米神宮による慰霊法要と、夜神楽奉納が行なわれた。式典実行委員長の山元治彦さんは、神楽派遣を強く希望した谷広海前県人会長の突然の死もあって、「ブラジル公演実現でき感動的」と喜んだ。
 冒頭あいさつに立った稲用博美(ひろみ)副知事は、「初来伯だが県人移住者らと触れ合い、宮崎に対する熱い思いが伝わった。益々の交流活性化が必要だと感じた」と述べ、河野俊嗣知事の祝辞を代読した。続いて福田議会議長、宮崎市の田村俊彦副市長らも祝辞を重ねた。
 福嶌総領事は「宮崎県人の活躍は、留学・研修制度などを続ける母県の理解あってこそ」と称えた。
 母県から功労者22人、80歳以上の高齢者60人への記念表彰、県人会からは母県功労者へも感謝状が贈られた。移住百年を記念し、先駆者の甲斐長蔵氏(川南町)へも記念表彰。また元留学・研修生を代表し、中村さゆり、土田オスカルさんが「祖父母のルーツを知ることができ感謝。自然に囲まれた豊かな生活は忘れられない」と謝辞を述べた。
 記念品交換や慶祝団から日系福祉団体へ金一封贈呈、その後は日舞やカラオケ、サンバといった余興を楽しみお開きに。県人会元理事の松原四雄さん(83、宮崎)は「会員らの協力で創立式典が盛大に催され、そのたびに感動。里帰り事業では母県が温かく歓迎してくれた」と感謝した。
 式典を終え稲用副知事は、「式典運営に活躍する留学・研修OB・OGの姿を見て、制度はこれからも続けるべきと強く感じた。ルーツのある宮崎に関心を持つ若者が多く応募することを願う」と期待した。