高知県人会青年部(武田アウグスト部長)は23、24の両日、サンパウロ市アグア・ブランカ公園内アリーナで『第3回土佐祭り』を開催した。両日とも晴天に恵まれ、高知県の郷土料理や特設ステージで披露された47演目のショーを楽しみに約3万人が訪れた。武田部長は協力者への感謝を述べ、「土佐祭りの認知度も広まってきた。次回はもっと高知らしさを出したお祭りにしたい」と意気込みを語った。
23日午後2時に行われた開会式には、高知県人会片山アルナルド会長、羽藤ジョージサンパウロ州議、アウレリオ野村、羽藤ジェオルジ両サンパウロ市議、水野龍の息子の水野龍三郎さんらが出席した。21日に来伯し、同祭を視察に訪れた「高知県ブラジル販路開拓経済ミッション団」の岡林富士男さんも壇上に上がり、祝辞を述べた。
広場に設置された特設ステージでは、空手や合気道など武道に加え、和太鼓、ストリート・ダンス、時代劇、映画「トランスフォーマー」のキャラクターショーなど様々な余興が披露された。砂地のアリーナでは、子供用の高さ約3メートルの滑り台やサッカーコートが用意され子供連れの来場者に好評だった。
また、イベントを聞きつけてやってきたコスプレグループも公園内をパレードし、雰囲気を盛り上げた。
特設ステージ向かって左には、屋台コーナーとバンカが並び、昼時には行列ができた。同県人会は、鯛蒸し、姿寿司、鰹のたたきなど郷土食を販売した。
初めて鰹のたたきを食べたジョアナ・ビョトロスカ(34)、ジョタエリ・ヤンさん(35)は「普通のお刺身より好き。ポン酢がとても美味しい。スーパーで売られるようになったら買いたい」と高知の名産品が気に入ったようだ。
日本から取り寄せた土佐茶、柚子のど飴、などの県産品も日系人を中心に好評だった。販売を担当した同県人会の大森順子事務局長は「郷土料理は長年出し続けてきたから人気がある。県産品もブラジル人に親しまれるよう長い時間をかけて宣伝していきたい」と意欲を語った。
同祭は同県人会の活性化を目指して青年部が企画したもので、青年部とその友人ボランティア、あわせて70人が運営を行った。県人会のバンカで朝から晩まで料理の手伝いをした雁田ダニエラさん(22、四世)は「沢山の人と会えるから楽しい。高知のことで知っているのは料理だけ。将来は県費留学で他の事も知りたい」と笑顔で話した。
ミッション団の一員で同県国際交流化課の與名良主幹は「県人会の熱心さは、知っていたが二、三世の参加人数の多さに感動。県費研修経験者も多く、県との交流事業が同祭の開催に繋がっていることが嬉しい」と話した。