南大河州トレス・ペッソーアスで26日、4月に起きたベルナルド君殺害事件の公判が始まり、市警のカロリーネ・バンベルギ警部が、父親と継母が事件に関与していた事を示す証拠として、父親が携帯電話から消去したビデオの内容などに言及したと26日付G1サイトや27日付伯字紙が報じた。
この事件の公判では33人が証言台に立つ事になっており、公判初日はバンベルギ警部ら計11人が証言。同警部は5時間をかけ、容疑者4人が関与した事を示す証拠などを提示した。
この事件は、11歳のベルナルド・ボウドリニ君が4月4日に行方不明となり、4月14日に遺体となって発見されたというもので、父親で医師のレアンドロ・ボウドリニ容疑者が薬物注射による殺害計画を立て、継母で看護婦のグレシエレ・ウグリニ容疑者が、友人のエデウヴァニア・ヴィルガノヴィッチ容疑者の協力を得て殺害と死体遺棄を実行。エデウヴァニア容疑者の兄弟であるエヴァンドロ・ヴィルガノヴィッチ容疑者は、遺体を埋める穴を掘るのを手伝ったとされている。
バンベルギ警部が言及したビデオは、ベルナルド君が家庭内で暴力を振るっていた証拠とするためにグラシエリ容疑者が録画したものとされ、父親が携帯電話から消去したが、鑑識を担当する警官が再生に成功した。
ビデオには、ベルナルド君が助けを求めて叫ぶ様子やウイスキーを手にした父親が「黙れ」と命じ、継母と共に罵声を浴びせる様子、継母が「そんなに言うなら誰が最初に地面の下に行く事になるか見てみよう」と言う様子に加え、父親に「この薬を飲まなきゃいけないな」と言われてそれを飲んだベルナルド君がろれつが回らなくなった様子も映っていたという。バンベルギ警部はベルナルド君が家庭内でどのように扱われていたかが良く判ると証言した。同警部によれば、今回言及したビデオは15分ほどのもので、別の内容のビデオもあるという。
母方の祖母が依頼したマルロン・タボルダ弁護士によれば、このビデオは13年の父の日の前日撮影されたもので、ベルナルド君が助けを求める声が強烈な事もあり、驚いた隣人からの通報を受けた警察が駆けつけ、家族をなだめたという。同弁護士は、このビデオを見た後は容易には眠れなかったとも証言した。
同弁護士は、継母はベルナルド君を「おまえも母親と同じ所へ行く事になるさ」と言って脅していたとも証言。ベルナルド君の母親は父親が働いていた病院で入院中に自殺したとされている。