「仰ぎ給えな おみなごの~」―戦後サンパウロ市で最初に生まれた日系団体・エスペランサ婦人会は22日午後、サンパウロ市文協の貴賓室で65周年式典を開催し、集まった約150人は会歌(作詞=古野菊生、作曲=菊地啓)を合唱した。一分間の黙とうの後、倉持恵美子会長は「皆さんのおかげでこれまで続いてきました。これからも続けていかなくては」と力強く挨拶した。
司会のマリア・ミチコ・トマジニさんから会史概略が、こう説明された。第二次大戦で荒廃した祖国へ救援物資を送る活動が発端となり、1949年8月17日に村上真一郎宅を本部として団体登録され、1977年には会員の努力の積み重ねで現在の文協ビルに不動産を購入、料理、日本舞踊、カラオケ、コーラス、書道、華道、俳諧などの教室を行うほか、毎年、慈善バザーとお茶会の二大行事を主催してきた。
在聖総領事館からは領事夫人約5人が参加し、鈴木香織さんは「戦後の大変な時期に、まさにエスペランサ(希望)を与えるために創立された」とその貢献を讃えた。
木多喜八郎文協会長、上村ジャイロ希望の家理事長、野村アウレリオ市議らが次々に挨拶し、コミュニティへの慈善活動への感謝を述べた。
90歳以上の功労者17人に記念品贈呈があった。最高齢は102歳の鈴木美智子さん(鳥取)で1962年に同会に「お料理を習うため」に入会し、以来活動を支えて来た。
その他、平井すて(95、北海道)、崎山美知子(95、鹿児島)、井本司都子(しずこ、94、大阪)、見目玲子(けんもく、93、東京)、小寺照(てる、92、北海道)、小林トヨ子(92)、秋末幸子(さちこ、91、山口)、古川安枝(91、大阪)、大田みよこ(91、熊本)9氏らが出席した。