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Aprov疑惑=州検察がアレフ氏また告発=実娘と共に資金洗浄疑惑で

 サンパウロ州検察局はサンパウロ市建設許可局(Aprov)元局長のウサイン・アレフ・サアブ氏を、48件にも及ぶマネー・ロンダリングの容疑で起訴した。29日付エスタード紙が報じている。
 アレフ氏は12年5月に100軒を超える不動産の違法購入が発覚し、その後にサンパウロ市内のショッピング建設その他で多額の収賄を行なっていたことなどが判明したことで注目されていた。
 同氏の手口として指摘されていたのは、建設会社に建設許可を与えるのと引き換えに受け取った金で不動産を手に入れるといったもので、2005~12年のAprov局長時代に合計で113軒の不動産を手にしたと言われている。
 今回の検察局の告発もこの113軒に伴うものだ。検察によると、このうちの65軒は本人名義だが、残りの48軒はSB4」名義で購入されていた。SB4はアレフ氏が70%の株を所有する会社で、残りの30%は同氏の妻と2人の子供で3分割されている。SB4の名義を使ったのは、アレフ氏自身の罪状を隠すためと見られている。
 また、検察の財政犯罪特別対策課(GEDEC)は、アレフ氏の娘のアナ・パウラ・サアブ・ザムーディオ氏(32)も、32件のマネー・ロンダリングに関与したと見て告発している。同課によると、アナ氏はSB4の運営面を取り仕切っている人物で、不動産購入に欠かせなかった人物としている。
 今回検察がこのような告発に至ったのは、アレフ氏が収賄を受け取るために行なった手続きの決定的な証拠をつかんだからと見られている。証拠の一つには、ショッピングが拡張工事の許可と引き換えに支払ったとされる64万レアルを運んだ現金輸送車の存在も挙げられている。
 アレフ氏は今回のマネー・ロンダリング以前に収賄や職権乱用などでも起訴されており、もう既に二つの裁判が行なわれている。