サンパウロ市のジウマール・タット交通局長は1日、パウリスタ大通りに自転車専用レーンを設置する工事を今月にも着手し、年内には終了させる方針と発表した。2日付エスタード紙などが報じた。
自転車専用レーン整備計画はフェルナンド・ハダジ市政(労働者党=PT)の主要政策で、6月以降、市内に44・9キロの専用レーンが新たに整備された。現在市内には105・5キロの専用レーンがあり、2015年末までにさらに400キロの整備が見込まれている。
幅4メートルの専用レーンは二方向で、道路の中央分離帯を改造して設置される。両側を約25センチずつ拡張し、走行者の安全のために柵が設置される。道路の幅を少し狭めるものの、現在の8車線(両側4車線)は保たれる。現在は同大通りの中央分離帯沿いの道路が日曜と祝日のみ、午前7時から午後4時まで自転車専用レーンとなっている。
サイクリストが安全に走行できるための専用レーンの整備は、「自転車を交通手段として保護すべき」として長年求められてきた。
同大通りでは自転車走行者が死に至る大事故が発生している。昨年3月には仕事に向かう途中の若者が、自転車専用レーンに侵入してきた酒酔い運転の車に接触され、片腕を失った。