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サッカー五輪世代が始動=次世代のスター候補は?

 ブラジルのサッカーのセレソンは5日と9日にアメリカで、W杯後初となる親善試合を行なうが、その一方、16年リオ五輪世代も同時期にカタールで親善試合を行なっている。
 ブラジル国内ではあまり大きく報道されないが、ブラジルのU20(20歳以下)、U17(17歳以下)、U15(15歳以下)のセレソンはアレッシャンドレ・ガロ氏を監督に迎えた2013年以降、規模こそは大きくないものの、参加した国際大会で計5度の優勝を果たしている。最近では6月にフランスのトゥーロン杯、8月にスペインのCOTIF杯で優勝を飾っている。
 ガロ氏は16年のリオ五輪でも監督をつとめるが、この9月から、五輪代表を想定したヤング・セレソンのメンバーを集め、カタールに親善試合のための遠征を行なっている。
 今回召集されているメンバーは、リオ五輪のサッカーが93年1月1日生まれ以降を対象にしていることもあり、U21として93年生まれと94年生まれのメンバーを召集している。その中には、名門バルセロナで先発出場の機会を得はじめているゲームメイカーのラフィーニャ、9月1日に締め切ったばかりの欧州移籍市場でフランスの名門マルセイユに1千万ユーロの契約金で入団することが決まったセンターバックのドリア、現在国内で無敵状態のクルゼイロで不動のボランチをつとめ、現在欧州強豪の5~6チームが獲得に動いていると言われているルーカス・シウヴァなどの有力選手がいる。
 ラフィーニャなどを中心とした五輪世代のセレソンは3日、カタール(U―22)と親善試合を行ない、早速4―0で快勝した。この試合では、サンパウロFCでアラン・カルデッキやアレッシャンドレ・パトと強力FW陣の一角をつとめるアデミウソンが、2得点を決める活躍を見せている。
 U―21セレソンはこのあと、6日にパレスチナ(U23)、8日にレバノン(本代表)と親善試合を行なう予定だ。
 セレソンの五輪世代には今回の召集メンバーに加えて、現在アメリカにセレソンの本代表として召集中のセンターバックのマルキーニョス(パリ・サンジェルマン)、20歳にしてポルトガルの強豪ベンフィカの攻撃の要をつとめるタリスカ、8月30日に18歳になったばかりだが既に国内を代表するストライカーに成長しつつある、「ネイマール2世」の呼び声の高いガブリエル(サントス)などが加わることが考えられている。
 先日のW杯でドイツに屈辱の惨敗を喫したセレソンも、22歳のネイマール、23歳のオスカールを抱えた若いチームだったが、下の世代からの選手層の強化で「王国復活」に賭けたいところだ。