教職員のストライキが100日以上続いているサンパウロ総合大学(USP)の大学審議会は2日、深刻な財政難への対策の一環として、マルコ・アントニオ・ザーゴ学長が提案した教職員らの自主退職計画(PDV)と給与調整案を承認した。3日付フォーリャ、エスタード両紙が報じた。
PDVは勤続20年以上、55歳から67歳の(教員ではない)職員の退職を優先して認めるというもので、1年分の給与額(上限40万レ)が補償金として支払われる。自主退職は来年1月から3月の間に行われる見込みで、対象人数は1700人(G1は2800人と報道)。
また、給与調整案は教職員の給与を段階的に5・2%引き上げる(10月に2・6%、来年1月に2・6%ずつ)というもの。スト入りした教職員らは9・78%の引き上げを要求していた。給与調整が提示されたのはスト開始以降初めて。
USPは人件費だけで総予算の106%を占める財政難に喘いでおり、大学が運営するバウルーのリハビリ病院の経営を州に移転することを承認した。大学病院(HU)に関してはまだ議論されている。
同大の教職員組合(Sintusp)は「我々の要求に応じていない」として計画に反対の意向を見せており、この日審議会での協議が行われている間、同大ブタンタンキャンパスでは500人を超える学生や教職員が、計画への反対、サンパウロ州内大学への補助金増額を訴える抗議行動を行った。
PDVは3日、USP、カンピーナス大、サンパウロ州立大の学長審議会と教職員組合団体の会合に持ち込まれた。