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マンテガ財相=ジウマ第2政権で交代か=閣僚大幅入れ替えか=大統領は明言避けるも=企業家たちの説得材料に

 ジウマ大統領(労働者党・PT)は4日、仮に自身が再選された際には、閣僚人事を大幅に一新することを示唆した。具体的な名前こそあげなかったが、それがギド・マンテガ財相の交代を指すのではないかとの憶測が流れている。5日付伯字紙が報じている。

 ジウマ大統領は4日、セアラー州フォルタレーザの「ミーニャ・ヴィーダ、ミーニャ・カーザ」のコンドミニオを訪れた際、報道陣から、自身が再選された際の閣僚についての質問を受けた。その質問にはマンテガ氏の処遇についても含まれていた。
 ジウマ氏はそれに対し、「新しい選挙があれば新しい政府ができ、新しい閣僚人事になる」と答え、大幅な改造が起こりうることをほのめかした。
 ジウマ氏はその前日の3日にミナス・ジェライス州ベロ・オリゾンテでも改変の可能性を示唆していた。
 ジウマ氏は「選挙前に(出馬している役職の)椅子に座った人に何が起きたか覚えている?」と訊き、カルドーゾ元大統領(民主社会党・PSDB)が1985年のサンパウロ市市長選に出馬したとき、選挙前にサンパウロ市市庁舎の市長席に腰掛けたものの、結局選挙で敗れた逸話で同氏を皮肉りつつ、第2期政権のことは今話すべきことではないと示唆。改造の際に誰が政権を去り、誰が加わるのかなどの具体的な話は避けた。
 だが、ジウマ氏の側近によると、今回のフォルタレーザでの発言は、企業家たちに再接近するための一方策だという。現在、企業家たちは現政権下での経済減速を危惧し、マリーナ・シウヴァ氏(ブラジル社会党・PSB)の支持を検討しはじめていることから、それを翻すための説得材料として、連邦政府の財務陣の刷新をにおわせていると思われる。
 こうした経済政策に関する改革や企業家の説得は、ルーラ前大統領がジウマ氏の第2政権につけている注文だと言われている。またルーラ前大統領がジウマ氏の第2政権につけている注文だと言われている。ルーラ氏はジウマ氏の口から経済改革についてもっと積極的に発言するようにも求めているが、ジウマ氏はそれについての明言を避けている。
 だが、名前こそ出されなかったものの、財務省は今回のジウマ大統領の発言を否定的なものとして解釈しているという。マンテガ氏は2006年3月から財相をつとめ、最も長期にわたって職責を果たした財相となっているが、財務省内部では、ジウマ大統領が財相の権限を弱めていると解釈している。
 またPTは、ジウマ大統領のキャンペーンの強化を目的として、ジルベルト・カルヴァーリョ大統領府総務長官、リカルド・ベルゾイニ政局調整担当長官、ミゲル・ロセット農業開発相の休職を発表した。3人の休職は、ホームレス労働者運動(MTST)などの社会運動団体の説得や、州レベルでの連立強化などのためだ。このような社会団体はマリーナ氏支持が強いためだ。