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電気代払ってつりも返す=お金とコンタ見つけた学生

 リオ・グランデ・ド・ノルテ州ナタルで、バスの中で100レアルを拾い、電気代と水道代の請求書の支払を済ませてあげた上、おつりも返した学生がいると9日付G1サイトが報じた。
 話題の主は、教育学専攻のタイーザ・サルスチーノさん(18)だ。タイーザさんはバスの中で、丸まった請求書2枚とその中に巻き込んだ100レアルを見つけた。お金と請求書をカバンに入れ、自宅まで駆け戻ったタイーザさんは、お金は自分の懐にとの誘惑も受けたが、その時思い出したのが、タクシー運転手の父親が昨年、1万5千レアル入りのカバンを見つけ、そっくりそのまま本人に返した事だ。
 タイーザさんは父親のフェルナンドさんに請求書の支払を頼む一方、母親のマリア・カミーラ・ダ・シウヴァさんと社会ネットワークサービスにアクセスし、お金を落とした人を探し出した。
 「自転車で支払に行ったけど長蛇の列だった」と笑いながら言うフェルナンドさんは、娘の決断に至極満足。同じ地区に住むカテリネ・ポンテス・ヌネスさん(38)は、「お金が戻って来なくても仕方ないけど、せめて私より必要に迫られている人に拾われていれば」と思っていたところで電話を受けた。半信半疑でタイーザさんの家に駆けつけ、電気代と水道代の領収証と43・55レアルを受け取ったヌネスさんは、「こんなに正直な人に会うなんて今時珍しい」と喜んでいる。