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 日本の農畜産業振興機構(Alic)の関係者が5日、マット・グロッソ州を訪れ、牛の飼育状況や衛生管理状態を視察したと「Reporter News」サイトが報じた。同州では人口(322万人)の9倍近い2850万頭の牛を飼育している。今年7月までに16万トン以上の牛肉を出荷した一大生産地だ。同機構関係者は、米国より大幅に低い生産コストや牛の品質に感心していたという。ただし、気になるのは広い全伯のごく一部地域で過去にでた口蹄疫などの問題か。それさえ解消すれば、サンタカタリーナ州産豚肉に続き、当地産牛肉が近々日本に出荷されるかも。
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 横浜市立大学サイトでは、森口秀幸さんらと行った南部2州巡回診療の報告書の最新版が、毎年10月頃に公開されている。検診の様子や住民の健康意識と体質の変化が詳細に記され研究資料として重要なものだが、ボランティア参加者達の熱い思いのこもった感想文も掲載されているので、一般の人が読んでも興味深い。関心のある方は同HPへ(www-user.yokohama-cu.ac.jp/~p_health/brazil.html)。
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 森口秀幸さんには2人の娘がおり、長女は「パパみたいな忙しい生活を送るのは無理」と医者にならない宣言をし、大学は建築学部に進んだ。しかし、その長女も巡回診療の手伝いを行ううちに、やっぱり医者を志し、今はその予備校に通っている。秀幸さんが心変わりの理由を聞くと、「パパが死んだ後、誰が巡回診療を続けるのか皆心配しているから」と言ったとか。秀幸さんは「あと30年は現役でいるつもりだけど有難いね」と4代目の誕生に嬉しそう。