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汚職は一種の産業、それとも文化?

 ペトロブラス(PB)元幹部が超ド級の政権内汚職を暴露し、「メンサロン2」と呼ばれだした。PB社と取引したい会社が政治家に仲介を頼むと、契約額の3%をその会社が政治家に賄賂として渡すという仕組みだ▼両院議長、鉱山動力大臣、PT会計など与党の大物政治家ら32人の名が挙がっている。メンサロンもそうだったが、魔訶不思議なことに、仕切り屋で知られる大統領だけが蚊帳の外に置かれている。これに対し、FHC元大統領は「もし彼女が何も知らないなら能力が高い管理者ではない」とし、「特殊な事例ではなく一種の〃約束事〃ではないか」と組織性を示唆する批判をした▼例えば企業幹部ほぼ全員が汚職に関わっていたとして、社長だけが知らない状況があり得るだろうか。あるなら「本当は社長が汚職を指揮していたから、会社を守るためにそれ以外が生け贄になった」もしくは「社長の管理能力が低くて実際に知らなかった」かのどちらかだ。いずれにして問題ある〃社長〃だ▼ところが当のジウマ大統領は政見放送で、「PT政権は連邦警察や連邦検察庁、CGU(連邦予算管理局)を強化して自律性を持たせたから、こんなに汚職問題が発見されるようになった。もうカーペットの下にホコリは溜まっていない」と強調し、むしろ手柄であるかのように自己弁護している▼あきれ返るしかないが、この鉄面皮ができないとブラジルの政治家は務まらない。ヴェージャ誌11年10月22日付記事は、「毎年の汚職額は820億レアル、国内総生産の2・3%相当」と推計していた。立派な〃産業〃だ。カーペット自体が泥まみれ、それとも家全体か…。(深)