南大河州の非営利団体ガウーショ伝統センター(CTG)の一つで、ポルト・アレグレ市から495キロのサンタナ・ド・リブラメント市にあるCTG Sentinelas do Planalto、以下Sentinelas)が11日未明、火災の被害に遭ったと12日付フォーリャ、エスタード両紙が伝えた。
消防局によると、この火事で怪我人は出ていない。11日午前0時頃CTGの倉庫で上がった火の手は2時間半後に消し止められたが、建物内の舞台が損害を受けた。
この施設では半年に1度、低所得の複数のカップルを集めた合同結婚式を開いている。火事直後の13日には、1組の女性カップルの参加を含む29組のカップルの結婚式が予定されていた。女性カップルの挙式は地元の裁判所も許可しており、唯一参加を受け入れたのがSentinelasだった。CTGを統括する団体のMTG(ガウーショ伝統運動)の評議員の一人は「我々の目的は伝統的な家庭を維持すること。(同性愛者同士の挙式参加は)我々の現実とはかけ離れている」と話している。
Sentinelasのジルベルト・ジスレー代表(47)は、同性愛者同士の結婚式参加を認めたことで何者かから脅迫を受けていたという。同氏は、「MTGの活動趣意書第9条(人類の自由、平等、慈愛の権利を守るために闘う)を名誉に感じている」としている。
警察は放火の疑いを強めており、ホモフォビア(同性愛、同性愛者に対する否定的な価値観)によるものだった可能性があるとみている。
渦中の女性のソランジ・ラミレスさん(24)とサブリニー・ベニテスさん(26)は交際期間5年で、同市中心部の同じペットショップで働いている。
結婚式は13日、当初の予定通り行われる。ラミレスさん、ベニテスさんはこの件に関するコメントは避けている。