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ナタル商戦3%の伸び?=小売業界の注文先延ばしに

 小売業界にとって最大の稼ぎ時となるクリスマス(ナタル)が近づいているが、消費者の購買力や購買意欲低下、先行き不安といった要因が、小売業者の注文を先延ばしさせていると16日付エスタード紙が報じた。
 例年なら9月は既に注文が出揃っている時期だが、今年は負債を抱える家庭の増加、融資枠の伸び悩み、消費者の信頼感指数がかつてないほど低下、2月以降の商業活動の停滞などで、発注を見合わせている。
 全国財・サービス・観光商業連合(CNC)では、今年のナタル商戦の売上は、2004年来で最悪の昨年比3%止まりと予想。季節雇用も昨年比0・8%増の13万8700人程度と予想されており、過去6年間で最低となる見込みだ。
 7月の小売りは全体で0・9%減ったが、在庫は昨年並みだ。売上が伸びたのは医薬品や化粧品の6・1%や個人使用の品や家庭用品の5・9%のみで、他は、書籍、新聞、雑誌、文具の12・4%、家具や電化製品の9・2%、事務所用品や情報・通信機器の8・5%などのように、売上が落ちている。
 製靴業界では、最初は耐久財の購入に走った消費者が、負債の重みや所得の伸び悩みによって消費を抑えるようになったため、靴などの購入は後回しにされており、今年の売上は昨年より減るとの見方を示している。
 繊維業界もナタル商戦に向けた注文はほとんどゼロ成長と見ており、当面は小売り全体が活気付く要因は少ない状態が続くと見られている。