ブラジルは世界最大のコーヒー生産国で消費量も世界2位だが、2014年の国内消費は世界平均の倍に近い5%弱の伸びが予想されている。
今年のブラジルのコーヒーの消費量は昨年より4・7%伸び、70万7千トンを超えるとの予想は、エウロモニターによるものだ。同社の7月の報告書では、世界全体の消費の伸びは2・5%とみられており、ほぼ倍の伸び率となる。
ブラジルのコーヒー消費は家庭内での飲用が大半を占め、2013年は2012年比4%の伸びを記録していた。
最近のブラジル人の嗜好は変化しており、ブラジル国内で消費が増えているのは豆を煎って粉にしてから使うアラビカ種で、インスタントコーヒーの製造に使い、より廉価なロブスタ種からアラビカ種へ移行する人々が増えている事が明らかになった。2013年から18年にかけての消費量は20%増えて、80万8千トンに達するとの予想を支えているのも、おいしくて質の高いコーヒーを飲みたいと考える人が増えるからとの予想からだ。
世界第一のコーヒー消費国は米国で、エウロモニターは今年の消費量の伸びは1・8%程度と見ている。それでも年間消費量は82万8千トンに達する見込みで、まだまだブラジルの消費量を上回っている。13~18年の米国の消費量は5%伸びて83万5千トンとなると予想されている。
ブラジル国内でのコーヒーの消費拡大は干ばつによる生産量減少と重なるようにして起きており、全世界の加工業者は現農年は世界的な供給不足が起こりうると懸念しているという。(17日付ロイター、同日付フォトス・プブリコスより)