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エメルソンがまたお騒がせ=TVカメラに向かいCBF批判

 かつてJリーグで活躍し、現在も36歳と高齢ながらエース・ストライカーとして活躍中のエメルソン・シェイキが17日、またしてもお騒がせ行為を行なった。
 エメルソンと言えば、Jリーグ所属時(2000~05年)に得点王にも輝いたこともあり、日本のサッカー・ファンにもおなじみの存在だが、ブラジルでも息の長いサッカー選手として知られ、34歳の2012年にはコリンチャンスのエースとして同チームの南米一、世界一にも貢献したことで人気もある。
 だが、2006年に二つの異なる出生届を出していたことが発覚し(これで年齢がこれまで知られていたものから3歳上がった)、ブラジルで偽証罪で逮捕された。また、カタール・リーグに所属した2008年には同国の代表として試合に出場したものの、「彼は過去にブラジルのU20(20歳以下)の代表になったことがあり、代表入りは無効だ」とブラジルから抗議があり、それを知ったカタール国民から批難を浴びる始末となった。
 10年にブラジルでプレーしはじめてからは、エメルソンを巡る問題は比較的収まっていたが、13年8月には、ブラジル国内で同性愛差別が問題となっている際に、同性愛支持の立場を示そうと、友人の男性とキスをする写真をネットにあげて物議を醸した。
 エメルソンは今年からリオの名門ボタフォゴに移籍し、そこでも全国選手権でチーム・トップの6点をあげる活躍をしている。
 だが17日、マラカナン・スタジアムでの全国選手権対バイーア戦で、エメルソンはまたしても問題児となってしまった。この試合のエメルソンは前半に2得点をあげ、大活躍していたが、後半14分、この日2枚目のイエロー・カードをもらい、累積により退場となってしまった。2枚目のカードは、審判の微妙な判定に抗議したことが理由だった。
 この退場を不服とし、「審判のレベルがなってない」と怒ったエメルソンは、グラウンドからの去り際に、試合を中継していたテレビカメラに顔を近づけ、画面中が彼の顔になった状態で「やいCBF(ブラジル・サッカー連盟)、おまえらは恥さらしだ」と叫んだ。この言葉はその夜、ブラジルのネット上でちょっとした流行語となった。
 この行為により、エメルソンはスポーツ高等裁判所からなんらかの処分を受けることになりそうだ。だが、ネット上の一部では、汚職体質などもあり国内のサッカー・ファンの敵役にもなりがちなCBFに対して「よくぞ本当のことを言ってくれた」としてエメルソンに好感を示す声もあがっている。(18日付グローボ局サイトより)