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祝賀会に参加したみなさん
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琉球國祭り太鼓=15周年記念公演DVD完成=20周年は亜国で祝賀イベント=「音楽通して志受け継ぐ」

 琉球國祭り太鼓ブラジル支部(大城アレシャンドレ支部長)は20日、サンパウロ市の沖縄県人会ビラ・カロン支部会館で、同ブラジル・アルゼンチン支部創立15周年記念公演を収録したDVD・ブルーレイディスクの完成披露祝賀会を開催した。この記念公演「肝美らさ」(ちむちゅらさ、ウチーナグチで「心のうつくしさ」の意)は、今年1月19日にサンパウロ市北部のアニェンビ・コンベンションセンターで行われた。会場には後援者を初め、公演参加者とその父兄ら合わせて250人余りが集い、DVD・ブルーレイディスクの完成を祝った。

 前ブラジル支部長のホベルト・タカユキ・カトウさん(31)は、「琉球國祭り太鼓は同じ踊り、同じ音楽で同じ魂を持つ世界中の仲間2500人と交流できる。そこには言葉の壁は存在しません。1月の記念公演では世界中から集った500人の仲間と一緒に演技して本当に感動的でした。ぜひこのDVDで、その感動が多くの人に伝わるといいと思います」と当時の様子を振り返った。
 当日は共に15周年を祝ったアルゼンチン支部からのビデオメッセージも流され、伯亜2支部の20周年記念イベントはアルゼンチンで開かれることも発表された。
 5年前から同団体と共演している歌手の伊藤カレンさん(41)は、「単独で演歌を歌うときとは違ったスタイルが、共演時には引き出されます。30歳近いベテランから子供にまでに規律、礼儀正しさ、溌剌さが受けつがれていて素晴らしいです」と語った。
 初代ブラジル支部長、故浦崎直秀氏の子息の浦崎ロベルト・ヒロシさん(53)も姿を見せ、「父の志が受けつがれていて本当に嬉しい」と喜びを表現した。祝賀会では各支部から選抜されたメンバーによる演技も披露され、出席者には熱心に見入ったり、大声で合いの手を入れる人もいた。
 大城支部長は「ただ単に太鼓を叩いて踊るだけではいけない。沖縄系社会で受け継がれてきた、敬意を持って人に接する姿勢、礼儀、規律を、祭り太鼓を通して次の世代に受け継いでいきましょう」と締めくくった。
 今年1月の公演の様子を収めたDVD・ブルーレイディスクは1枚2時間の2枚組みでDVDが20レアル、ブルーレイディスクには特典映像もついて60レ、同団体の公演会場で発売される。
 「琉球國祭り太鼓」は1982年に沖縄市の若者が結成し、戦後移民の故浦崎直秀さんによってブラジルに伝えられ、現在その支部はブラジル全土に10を数え、600人以上の会員がいる。