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中間所得層の購買力低下=低所得者にインフレの打撃

 ダッタ・ポプラールと全国商業連盟(CNC)の調査によれば、高いインフレ率、クレジットの制限、高金利、雇用情勢の悪化などで、ここ数年間、国の経済を支えてきたCクラスの購買力が勢いを失い、今後数カ月でさらに下降する見込みだと21日付フォーリャ紙とアゴーラ紙が報じた。
 インタビューに答えたCクラスの49%が、「半年前は買えていたものが今は買えない」と答えており、この層の財政状況の悪化が明らかになっている。
 また、家庭収入が5最賃までの家庭は借金を抱えている率が55・3%で、全所得者層の平均の49・4%や10最賃以上の家庭の34・6%より高い。また、Cクラス3の家庭の17・5%は何らかの支払いが滞っている。この数字も全体の平均の13%や高所得者の5・8%より高い。
 インフレ高騰への懸念も強い。調査では、Cクラスの73%が「今後6カ月間の物価は上がり続ける」と考えている。しかし所得に関しては、53%が「所得が上がる」と答えており、楽観的な見方も存在している。
 ダッタ・ポプラールのレナト・メイレレス代表によれば、実際に食料品の価格の値上がりが一般家計を圧迫しているという。「Cクラスの購買力が数年前の勢いを失い、今後も失速は続くのは確実」との見方を示す。
 CNCのマリアーニ・ハンソン氏は、「各家庭の負債に関する指数は悪化した。しかし特に著しいのは低所得者層」で、各所得層の間の格差が広がったと言う。低所得家庭は、高いインフレ、金利、クレジット制限などの打撃をより強く感じているようだ。
 中央銀行によれば、全てのタイプの信用供与が伸び悩んでいるが、Cクラスが最も利用するタイプの信用供与が一番影響を受けているという。