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選挙直前にPMDBに疑惑=ロボン・フィーリョ氏に捜査=テメル副大統領は遺憾表明=M州知事選で不審な動きも

 マラニョン州の知事選候補の一人である民主運動党(PMDB)のエジソン・ロボン・フィーリョ上院議員に疑惑が浮上し、同党のミシェル・テメル副大統領らや大統領府の間で緊張が高まっている。25、26日付伯字紙が報じている。

 24日夜、マラニョン州のインペラトリス空港で、ロボン・フィーリョ氏と同州上議選出馬のガストン・ヴィエイラ氏の選挙チームが、連邦警察から、かばん、乗っていた車、自家用ジェット機の内部の調査を受けた。この捜査は、彼らが飛行機の中に不正資金を有しているという匿名の通報を受けたことで連警が進めたものだが、不審なものは見つからなかった。
 これを受け、PMDB党首でもあるミシェル・テメル副大統領は「警察が正当な形で擁立された候補者を攻撃する道具として使われるようなことは許しがたい」と怒りをあらわにした。この連警の捜査は、選挙裁判所の許可をとらずに行なわれたものだった。
 テメル副大統領らからの苦情を受けたジウマ大統領は、選挙参謀や官房長官、法務相と緊急の会議を招集。ジョゼ・エドゥアルド・カルドーゾ法相は同件は現地の連警のミスとして、連邦警察幹部に対し、厳重な調査を行なうよう求める文書を送付した。
 ロボン・フィーリョ氏は、ロゼアネ・サルネイ氏の後継者としてマラニョン州知事選に立候補している。同州はロゼアネ氏の父で元大統領のジョゼ・サルネイ氏の影響力が強いところだ。サルネイ氏は今回選挙でロボン・フィーリョ氏を推し、自分自身の影響力の保持を図っているが、事前の調査ではブラジル共産党(PCdoBのフラヴィオ・ジノ氏に差をつけられており、「一つの勢力の終わりか」とささやかれはじめている。
 ロボン・フィーリョ氏には、同州知事選に関し別の疑惑も浮上している。23日、マラニョン州ペドリーニャス刑務所に収監中のアンドレ・エスコシオ・カウダス容疑者が、囚人監禁センター(CCPJ)の所長に呼び出され、現金の受け取りと釈放の推薦書を書くのを引き換えに、ジノ氏を中傷するビデオの撮影に協力するよう求められた、と市警に告白したのだ。同容疑者は2月に窃盗容疑で逮捕されており、製作協力に応じたビデオの中で、ジノ氏がマラニョン州立大学で現金輸送車を襲撃した犯罪集団「ボンデ・ド・40」のメンバーと関係があると語った。
 ビデオの内容はロボン・フィーリョ氏が所有するラジオ局のジフゾラ局で流れ、サルネイ氏が株主で参加する「エスタード・ド・マラニョン」紙でもスクープで取り扱った。ロボン・フィーリョ氏には、連邦政府のプログラムで使用するスクールバスで選挙運動用の資材を運んだとの容疑も浮上している。
 また、同氏の父のエジソン・ロボン鉱山動力相は、ペトロブラスの贈収賄疑惑の渦中にあるパウロ・コスタ氏の連警への証言の中で、計画に絡んだと人物として名前があがっている。