9月30日に発表されたイボッピとダッタフォーリャの大統領選の調査結果で、2位のマリーナ・シウヴァ氏(ブラジル社会党・PSB)の支持率が落ち、3位のアエシオ・ネーヴェス氏(民主社会党・PSDB)が逆転する可能性が浮上してきている。1日付伯字紙が報じている。
今回の両調査の結果で1位のジウマ大統領(労働者党・PT)はイボッピで前回調査の38%からわずかに支持率をあげ39%となり、ダッタフォーリャでは変わらず40%だった。
一方、9月のはじめをピークに支持率が徐々に下がっていたマリーナ氏は、今回も両調査で支持率を下げた。イボッピでは一気に4%ポイント落ちて25%となり、ダッタフォーリャでも27%から25%に落ちた。
このマリーナ氏の急降下に対し、PSBの前候補のエドゥアルド・カンポス氏の急死によってマリーナ氏が出馬することが決まって以降、支持率を14~15%まで落としていたアエシオ氏が着実に支持を集めている。イボッピでは前回と同じく19%、ダッタフォーリャでは2%ポイント上がって20%となり、マリーナ氏に接近しはじめている。
マリーナ氏やアエシオ氏に加え、エヴェラウド氏(キリスト教社会党・PSC)やルシアナ・ジェンロ氏(社会主義自由党・PSOL)などの少数候補の得票が3%ほどあるため、ジウマ氏が一次投票で勝利することは現段階では難しいが、決戦投票が「ジウマ氏対マリーナ氏」になった場合は、イボッピが42%対38%、ダッタフォーリャが49%対41%で共にジウマ氏が勝利すると出ている。
また決選投票が「ジウマ氏対アエシオ氏」になった場合は、イボッピが45%対35%、ダッタフォーリャが50%対41%でジウマ氏の勝利となるが、後者の調査ではアエシオ氏が支持を上げてきている。
マリーナ氏急降下の要因はジウマ氏のキャンペーンでのマリーナ氏への強い批判があるが、1日からの政見放送では、マリーナ氏が支持を仰いでいるジョルジ・ボーンハウゼン氏とエラークリト・フォルテス氏がかつて、軍政支持政党だった国家革新同盟(ARENA)に所属していたことを示し、「マリーナは軍政協力者と組んでいる」との映像を流した。もっとも、ジウマ政権支持者のジョゼ・サルネイ元大統領(民主運動党・PMDB)やパウロ・マルフ元サンパウロ市市長(進歩党・PP)もARENAの要人だった。
これらのPTからの攻撃に対し、マリーナ氏は「自分はPTの嘘の犠牲者だ」という姿勢を変え、PTに攻撃的な物言いをはじめている。
その一方、アエシオ氏は政見放送でも候補者の個人経歴などを批判するのではなく、「ジウマとマリーナが言い争っている状況下、あなた(視聴者)たちは高インフレやみじめな保健、教育の問題に直面している」と、政策面でPTに対抗する戦略を取っている。
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