ブラジル日本語センターは折り紙専門家・金ヶ江真理さん(二世)を招いた講演会「折り紙を通して知る日本の心の文化」を9月13日、クリチーバ市内のハラホテルで開催した。在クリチーバ総領事館の岩戸孝広領事が出席したほか、約50人が聞きに訪れた。日伯文化連盟、国際交流基金の協賛。
折り紙は紙を折る作業以上に日本文化を伝える手段になるのでは―。そう考えるきっかけは、真理さんが家で母から学んだ折り紙だったという。
ブラジル人学校の授業で取り入れてみると、案外に評判が良かった。その後、「折り紙は特別な材料を購入しなくても誰でも楽しめる。高齢者にも障害者にも受け入れられる」と、実践の現場を通して確信した。
折り紙の歴史を調べようと訪日して折り紙の専門家から技術を学んだり、専門家をブラジルに呼んだりと、折り紙による日伯の交流を実現してきた。
現在、真理さんは折り紙のグループでカーニバルやワールドカップといったイベントに合わせて多様な制作活動に打ち込み、サンパウロを中心に展示も行っている。
「折り紙の実践だけでなく、折り紙を通じて私が体験してきた日本の文化を伝えたい」と地方での講演会に臨んだ。講演会の最後には折り紙のデモンストレーションも行われ、来場者を楽しませた。(長村裕佳子通信員)