日本で今月1日から、円安や原材料の高騰で高くなっている商品のなかにコーヒーも含まれていると知り、さもありあんと思った。小紙26日付け3面「コーヒーの国内消費5%増か」によれば、今年の国内消費はグンと伸びている。昨年の4・7%増、70万7千トンを超えるという。世界全体の消費の伸びは2・5%とみられており、ほぼ倍なのだ▼かつて「美味しいコーヒーはどこで飲めるの?」と聞けば、「日本に帰ったら?」と冗談まじりに返されていた。高級豆は輸出に回していたので、欧米諸国や日本のほうが世界一の生産国であるブラジル国民より美味しいコーヒーが飲めたということなのだが、時代は変わったということか▼今も庶民的な店では、砂糖をたっぷり入れて煮込んだあま~いものが一般的だ。日本から来た人が飲むと「これ何? コーヒー? 甘すぎる!」と驚かれるが、現在ではエスプレッソマシーンを至るところで見るようになった。嗜好も広がりを見せているようで、スーパーを見ても、有機農法、輸出用、フレーバー付のものなど沢山ある。値段も千差万別▼ある予測調査では、昨年から18年にかけての消費量は20%増え、80万8千トンに達するとか。ブラジルで美味しくて質の高いコーヒーを飲みたいと考える人がどんどん増える反面、日本含め世界の価格は高くなるかも。日本へのお土産は「ブラジルで一般的なもの」と安いものを買って帰っている。高いものは日本にあるから―というのが言い訳だったのだが、これからはいいものを買って帰るような時代になっていくかも知れない。(剛)