7日付フォーリャ紙が明らかにしたデータによると、サンパウロ州立のサンパウロ総合大学(USP)、サンパウロ州立大学(Unesp)、カンピーナス総合大学(Unicamp)の3大学は、2000年以降、州政府が商品流通サービス税(ICMS)による税収から支給している予算額より多く支出していたことがわかった。
ICMSは3大学にとっての主要財源で、支出がそれに見合っていないことは、3大学が重大な経営危機に直面している最大の原因だ。
USPの場合、2012年の支出はICMSで得た分を25%上回り、2013年にはその数字は35%に跳ね上がる。
Unicampでも状況は変わらず、2009年以来、同大の人件費、投資、維持費を合わせた支出は、ICMSによる収入を26%以上上回っている。
ブラジル政府はサンパウロ州のICMSの収入の9・57%を州立大学の支援に割り当てており、半分強をUSP、残りを他の2大学が受け取っている。
予算を超過した支出分は、別財源からの州政府の支援と、企業との連携などによる収入でカバーされているが、各大学の経営陣は財政危機を乗り切るのには不十分であると主張している。
各大学は「学生の数は増えているのにICMSからの割り当て率は変わらない」と言う。労働組合員数や学生数の増加は大学への税金の割り当て分拡大の理由となる。3大学の学部生数は、2000年から2013年の間に約50%増えた。Unespでは大学院生が45・5%増えている。
財政面での窮乏を理由に3大学が給与の据え置きを決めたことで、3大学の教職員は今年5月に合同ストライキを開始。USPでのストライキは大学史上最長の116日間続いた。