「建設業における不足人員15万人の内、約半数を外国人で補う―」。CIATEシンポで関係者が日本政府の方針をそう説明したのを聞き、「難しい」と感じた。同業界は専門技術のみならず、日本語の読解力も求めているからだ。頼りにしたいのは日系人だろうが、読み書き可能な者は高給を希望するので建設作業員には合わない。
人手不足のために、通常3年間の外国人技能実習制度を、15年から特別に5年間に延長するとか。東京五輪が終わったら「帰ってもらう」という期間限定の対策だ。
日系人は定住化傾向を示すので、金融危機後に〃余剰分〃を帰国支援で帰伯させた。その代わり、期間限定の技能実習人員を増やしたが、五輪で人手が足りなくなったから期間延長した。そんな対症療法的な政策ではなく、きちんとした外国人受け入れ政策を考えたらどうだろうか。(祐)