12日、マリーナ・シウヴァ氏(ブラジル社会党・PSB)は26日の大統領選の決選投票でアエシオ・ネーヴェス氏(民主社会党・PSDB)を支持することを発表した。その前日の11日にはPSBの前大統領候補の故エドゥアルド・カンポス氏の一家もアエシオ氏支持を表明し、再選を目指すジウマ大統領(労働者党・PT)には逆風の吹く状況となった。12、13日付伯字紙が報じている。
マリーナ氏は12日、サンパウロ市南部のヴィラ・マダレーナで、自身の大統領選副候補だったベト・アウブケルケ氏を伴い、会見を行なった。
マリーナ氏はアエシオ氏支持を決めた理由を、11日に同氏が発表した公開文書での公約が決め手になったという。
マリーナ氏は「アエシオ氏は力強い約束をしてくれた。それは、2002年にルーラ氏がレアル・プランを踏襲することを約束したときのようなものだ」と、同氏のPT在籍時の師匠にあたるルーラ氏が大統領初当選を目指す際に行なった意志表明を例に取った。
ルーラ氏は、前任大統領のカルドーゾ氏(PSDB)が導入したレアル・プランをはじめとした経済政策を受け継ぐことを宣言し、経済政策の断絶を懸念する財界に、当時確立されつつあったブラジル経済の下地を壊さないことを約束していた。
マリーナ氏によると、アエシオ氏の文書は「新しい政治を行なうのにふさわしいもの」で、「私が事前に行なった提案も取り入れてもらった」と語った。アエシオ氏は農地改革や先住民問題の発展、持続可能な開発という視点での改革を行なうことを約束している。
ただ、アエシオ氏は行いたいが、マリーナ氏が反対していた「刑法上の成人の基準を16歳まで下げる」ことに関しては一致を見なかったが、「私が意見する余地を残してくれた」とマリーナ氏は語った。
マリーナ氏の決断を聞いたアエシオ氏は、「決選投票での私の立場は、一党や一同盟といった次元を超え、政治改革や政治倫理の復権を望む全ての人を代表するものだ」と語り、その喜びを表明した。さらに、「私とマリーナ氏の政策内容は近い」「今や一心同体だ」とも語っている。
この前日の11日、アエシオ氏は、PSBの前大統領候補で8月13日に飛行機事故で他界したエドゥアルド・カンポス氏の未亡人のレナタ夫人や、その子供たちから支持を受けた。アエシオ氏はカンポス家の自宅に招かれ、激励を受けた。
レナタ夫人の支持は、一次選で6%の支持しか得られなかったペルナンブッコ州での票の後押しに強い意味を持ち、マスコミによっては「マリーナ氏による支持より強い意味を持つ」と見る向きもある。
マリーナ氏がアエシオ氏支持を表明と聞いたジウマ氏は「考えられること」と語り、「でも、一次選でマリーナ氏を支持した人の票が全てアエシオ氏に流れるとは思えない」と語っている。
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