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ボリビア大統領選=現職のエヴォ氏3選=好調な経済などを背景に=出口調査で6割の高支持率

 ボリビアの大統領選挙が12日に行われ、現職のエヴォ・モラレス大統領(社会主義運動・MAS)が公式発表を待たずに3選を宣言したと13日付伯字紙が報じた。
 投票後の出口調査で60%超の支持を集めたエヴォ氏は、21%の支持に止まったサムエル・ドリア・メディナ候補に大差をつけての勝利が確実となった12日夜、ラパスにある大統領官邸で勝利宣言を行った。
 エヴォ氏は、ボリビアならびに南米で初めての先住民大統領で、06年に就任以来、識字率の向上、貧困と社会格差の縮小、高い経済成長率などの成果を上げてきた。
 12日は議会選挙も行われており、MASは既に3分の2の議席を確保していた上院で議席数を維持すると共に、下院でも3分の2以上を確保する見通し。上下両院で3分の2以上の議席を確保すれば、もう一期任期を延長する事を認める方向での憲法改定も可能なため、同国内ならびに南米やラ米地区でのエヴォ氏の存在感は今後もいや増す可能性が強い。
 ボリビアは中南米でも最も貧しい国の一つとされているが、同大統領は天然ガスや石油資源部門の国有化を図って経済の安定化を図ると共に、福祉拡大などを進め、社会格差縮小に努めてきた。
 出口調査で2位に40%ポイント近い差をつけての勝利は、多くの国民が数年来平均6%という高い経済成長率や所得拡大を含む生活の質の向上などを肌で感じている証拠だ。同国の国内総生産は今年も5・2%成長の見込みで、同氏の任期中の貧困層は38%が18%にと半減している。
 ブラジルとの関係は天然ガスや石油部門の国有化などで一時的に冷え込んだかに見えたが、現在は両国間のわだかまりは消えている。同国産の天然ガスはブラジルの火力発電所の主要燃料の一つで、07年はブラジルの国内需要の44・1%を占めていた。現在は岩塩層下の油田開発などによって依存度が下がり、27・8%となっている。
 他方、ブラジルが懸念しているのは、60~80%がブラジルに入り込んでいるとされる、コカインを中心とした同国産の麻薬の事だ。コカ栽培地は05年の3万2千ヘクタールから2万3千ヘクタールに減っているが、麻薬の生産量は増加中だ。
 また、ブラジル外務大臣交代の原因となった反体制派のロジェル・ピント・モリナ上議の亡命事件や、大豆などを栽培しているブラジル人農園主の耕作地を5千ヘクタールまでに制限するとの法改正に伴う土地問題なども、今後も政府間での交渉が必要とされる事柄の一つだ。

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