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続く記録的暑さと異常乾燥=水不足に機転で立ち向かう市民

 12日午後、サンパウロ市では今年一番の暑さとなる34・9度と今年最低の湿度18%を記録した。連日の暑さと水不足に悩むサンパウロ市民の中で、独自の工夫で水不足に立ち向かっている人々を13日付アゴーラ紙が紹介した。
 サンパウロ市東部に住む裁縫師のクラウデテ・ムニス・デ・ソウザさん(68)は今月の始めに降った雨を100リットル以上集め、洗濯や床掃除に使うことができた。
 クラウデテさんは雨どいを流れる水を家の庭に用意したバケツに集める仕組みを作った。クラウデテさんは創造性でこの水不足に立ち向かったサンパウロ市市民の一人で、節水のための仕組みは単純なものだった。
 クラウデテさんは「水不足になり始めた時、屋根を眺めていて、大量の雨水が地面に落ちていくのを見て思いついたの。『これを無駄にしないで利用しよう』って」と言う。「夫が塩化ビニル管をつないで、雨どいに落ちた水が庭先に用意したバケツに流れ込むようにしてくれたの。水を受けるバケツは少し斜めにしてあって、水が溢れても下のバケツに流れ込むようにしたの」と続けた。クラウデテさんの家では2カ月以上、夜の10時から翌朝6時まで断水する状態が続いている。
 シンクタンクの世界水会議のベネディクト・ブラガ議長は「水の消費習慣を改める事も含めた工夫は重要」とし、「以前と同じように水を消費するために雨水を再利用しようというのではあまり意味がない」と言った。
 ブラガ氏は、水不足の解消は水の過剰消費を抑制するような厳格な政策の採用次第とし、「水の消費に限度を設け、それを超えたら水道代を上げるような仕組みがあれば、水を過剰消費する人の懐にも響き無駄遣いを抑制する事になるのではないか」と述べている。
 牧畜技師のエジソン・ウルバノ氏(55)は2003年、人生の難局に立っていた。職を失ったことに加え、車の盗難に遭ったのだ。しかし彼はそれまでの経験を活かし、生き方を大きく変えた。お金も無いため、どうやったら経費を抑えられるかと考え始め、いくつかのアイデアを試した後、ウルバノ氏はシャワーの水をトイレに使う仕組みを作った。
 それから後もウルバノ氏の工夫は続き、最近は雨水をためる地下貯水タンクも作った。「いつも貯水タンクは高いしなあと思ってたんだ」。
 サンパウロ州の研究者の見通しによれば、カンタレイラは同地域の雨量が平年並みならば、水位を回復するのに4~5年かかるため、水不足の危機はジェラルド・アルキミン知事(ブラジル民主社会党・PSDB)の次の任期中も続く。
 カンピーナス総合大学の研究者、アントニオ・ズッフォ氏も、「来年までは社会的、経済的、環境的にも重大な影響を伴う水不足が続く可能性がある」と述べた。
 サンパウロ州水道公社の計画によると、グランデ川流域の貯水池の拡張と、アチバイニャとジャグアリーの二つの貯水池を繋ぐ工事の完成は2016年となる予定だ。
 5カ月ほど前には水不足に悩む人々の情報交換用サイト「Faltou Agua」ができた。利用者がサイトに住所と水不足の状況を入力すると、集まった情報がサイト上に地図として現われる仕組みだ。
 最新の投稿は、夜の10時から翌朝6時までは毎晩断水するとのサンパウロ州市民からの苦情だった。
 気象研究所によると、この暑さは19日(金)まで続き、湿度も低い状態が継続する。サンパウロ市非常事態管理センター(CGE)は、22日(月)までは雨の降る可能性は皆無との見通しを示した。(13日付アゴーラ紙、フォーリャ紙より)

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