中央銀行の予算が減った事で紙幣や硬貨の製造量が大幅に削減され、おつりに窮する銀行や商店が出る可能性がある。
中央銀行と造幣局の契約によると、今年の紙幣や硬貨の製造予定は、紙幣が12億枚、硬貨が9億4500万個で、2013年の31億5千万枚の紙幣と23億個の硬貨という実績の3分の1程度。しかも、1~9月の製造量は予定を大幅に下回っているのに、予算額はほとんど使い切ってしまっているという。
1~9月に製造された紙幣は6億5400万枚で硬貨は2億8600万個。2012年の紙幣18億枚、硬貨12億個と比べても大幅に少ない。
だが、ここ数年でも最低とされる製造量は、市場に出回る通貨額そのものが減った事は意味しない。というのは、中銀が経費節約のため、20レアル紙幣5枚の代わりや2レアル紙幣50枚の代わりに100レアルの紙幣1枚を印刷させているからだ。
紙幣や硬貨の製造量削減は、中銀自身が管理費や諸経費の削減、投資の抑制といったインフレ対策を適用している証拠。中銀は今年の予算を28%削減している。
14年度予算の紙幣や硬貨の製造費は2億810万レアルで、その中にはワールドカップの記念硬貨の製造費も含まれている。今月10日までに使った予算は既に2億560万レアルに上っている。13年の場合、紙幣や硬貨製造費の予算は12億610万レアルで、使ったのは12億3400万レアルだった。レアルの新紙幣は表面にニス加工が施され、従来の紙幣より長持ちするように工夫されている事も紙幣や硬貨の製造量が減った原因の一つだ。中銀は今年既に、保管分も含め、6億9千万個の硬貨を市場に注入したという。(14日付エスタード紙、同フォトス・プブリカスより)
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