様々な支援活動を行ってきたNIATRE。時には職員が役所まで書類申請の付き添いに行ったこともあるとか。また昭栄奨学生の中にも、同所を通じて制度の存在を知った者もいる。利用者からは閉所を惜しむメールも届いており、ISECの吉岡黎明会長は「ボランティアでも続ける覚悟はある」というが、実際問題としては難しいだろうとの声も。かつてグルッポ・ニッケイの有志は帰伯者支援を12年間も行ない、11年4月頃解散した。その代わりを担ったかのように11年末に始まったNIATREも今回閉所。もう支援の必要性がないのか、それとも…。
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JTBグループの傘下に加わったことで、クイックリー社が抱える駐在員顧客にとっても利便性が大幅に向上するよう。JTBが提供する世界各地へのツアーも利用できるからだ。リオ五輪に向けて、日本からの訪伯者が増えることも望めそう。JTBの田尾健二郎役員は「南米地域を売り込めるよう、販売員にブラジル研修をさせて知識や経験値を向上させないと」との社内の課題も挙げる。あとは相互の観光ビザ緩和が実現すれば、旅行業界はさらに過熱する?
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W杯前に日本ではブラジルの治安面を過剰に不安視する報道があったが、実際の日本人客からは「意外に好印象」という声が聞かれた。リオ五輪目前にも、今回同様に不安感を煽る報道が繰り広げられる可能性がある。できればブラジル政府が日本のマスコミ関係者を事前に招くツアーを実施してもいい。かつてヴァリグ航空が元気あるときには、やっていた。その際にはぜひアラサツーバ盆踊り、レジストロ灯籠流しなどのコロニア巡りも日程に組み込んでみては?