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19、20の両日に起きた地震の震源地を示す地図(LabSis)
19、20の両日に起きた地震の震源地を示す地図(LabSis)

意外と多いブラジルでの地震=1690年の記録は事実?=推定強度はマグニチュード7

 リオ・グランデ・ド・ノルテ連邦大学(UFRN)の地震研究所が20日、19日から20日にかけて、セアラ州沖とペルナンブコ州沖を震源とする地震が起きたと発表した。
 UFRNのジョアキン・メンデス・フェレイラ教授によると、大西洋には活発な地震帯があり、1972年にはマグニチュード7の地震も記録されているという。
 セアラ沖の地震の震源地は沖合い1270キロ付近とされ、地震の強度は、19日午後8時51分と同9時06分のものがマグニチュード4・9、20日午前0時56分のものはマグニチュード4・8だった。
 一方、ペルナンブコ州沖の地震はアッセンソン島の北東775キロで午後11時46分に発生。マグニチュードは4・8だった。
 ブラジルで地震というとものめずらしく聞こえるが、実際には、7月27日にパラー州ベレンから2800キロの地点を震源としマグニチュード6・0、10月12日にも、サンタエレナ島から951キロ、リオデジャネイロから3220キロの地点を震源としマグニチュード5・3の地震が起きている。
 北東部のセアラ州とリオ・グランデ・ド・ノルテ州ではマグニチュード2以下の地震が毎日のように起きており、いつ大きな地震が来るかを予測するのは困難だという。
 また、アマゾナス州でも、ブラジリア大学(UnB)地震研究所のアウベルト・ヴェローゾ教授が、17世紀に残されたカトリックの宣教師の残した記録は真実で、マグニチュード7レベルの地震が起きていたと思われるとの研究結果を発表している。
 1690年に起きた地震は、土砂崩れが起き、川の中に木々が次々に倒れ込む、雑木林は荒れ、岩が崩壊、小さな津波も起きたとの記録が残っている。ヴェローゾ教授は先住民の間の伝承も含む種々の資料から、この時の地震はマナウスから45キロの地点を震源とするものでマグニチュードは7と推測した。津波のような波は先住民部落を水浸しにし、アマゾン川支流のウルブー川を一時逆流させたという。
 マグニチュード7という地震は2010年に30万人の犠牲者を出したハイチ地震と同規模で、従来は1955年にマット・グロッソ州ポルト・ドス・ガウショスで起きたマグニチュード6・2の地震が最大とされていたブラジルの地震史を書き換える事になる。
 ブラジルでの主な地震としては、1955年にエスピリトサント州ヴィトリアで起きたマグニチュード6・1、1939年にサンタカタリーナ州ツバロンで起きたマグニチュード5・5、1983年にアマゾナス州コダジャスで起きたマグニチュード5・5のものなどの記録が残っている。(20日付Exame誌サイト、同日付フォトス・プブリカス、19日付フォーリャ紙より)