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バス従業員ら抗議のスト=帰宅ラッシュ時の市民に影響

 バスの運転手と料金徴収係が23日夕方、サンパウロ市内四つのバスターミナルで1時間運行を止め、安全向上を求める抗議行動を行ったと24日付のフォーリャ紙が報じた。
 18日にサンパウロ州北部で起こったバス放火事件で、運転手のジョン・カルロス・ブランダンさんが体表面積の73%に大火傷を負い、救急病院に運ばれたが21日に死亡した事件を受け、バス会社従業員への安全性の向上を要求するための抗議行動を行う事が22日に決められた。
 「我々は毎日このような危険に晒されている。状況はますます悪くなるばかりだ」と運転手組合の会長アントニオ・カルロス・ネーベスさんは言った。同氏によると、運転手の中には精神を病み、退職した人もいるという。
 今回の抗議活動によって、サンパウロ市西部のラッパと、同北部のカショエイリーニャ、カーザ・ヴェルデ、ピリツーバの四つのバスターミナルでのバスの運行が約1時間停止した。
 帰宅ラッシュ時の突然の運行停止に乗客は驚いた。午後4時20分にラッパのターミナルにいた年金生活者のアルリンド・クエンテスさん(72)は、ピリツーバの自宅に帰る途中だった。「誰からも何の知らせも無いよ。いつまで止まったままなのかね?」と不満を述べた。
 サンパウロ交通機関公社(SPTrans)は何本の運行ラインに影響が出たか発表していないが、組合側は32だとしている。
 同じく23日にサンパウロ市警は18日のバスの放火事件の容疑者4人を特定したと発表した。州市保安局によれば1人は既に起訴されており、フェルナンド・グレッラ・ビエイラ局長は全員に対し逮捕令状を要請する事を決めたと述べた。サンパウロ市では今年既に、114台のバスが焼き討ちの被害に遭っている。