運転手は交通ルールを完全に理解しているのだろうか? 国家公共交通協会(ANTP)の調査から判断するに答えはノーだ。
運転の際にどのような間違いが多いか特定するために、ANTPは222人のドライバーを運転シミュレーターにかけ、歩行者が飛び出してきた場面や追い越しなど、八つの危険な状態に直面させた。
全員が正しく運転したというシチュエーションは一つもなかった。「高速道路への入り方」が正しくできた人の割合がもっとも高く、「歩行者に対処する方法」が正しくできた人の割合がもっとも低かった。
ドライバーは運転中の携帯電話の使い方など、交通ルールに関する10の質問にも答えた。ここでも再び、歩行者保護の視点が欠けるケースが多く見られた。
「調査結果は実際に道路で起こっている事をそっくり反映している」とANTP監視員のルイス・カルロス・ネスポリは言う。
ネスポリ氏によると、調査結果は、ドライバーは自らに危険が及ぶ状況ではミスが少なくなり、他人が危険に晒される状況では態度が一変することを示したという。
今回の調査を行った社会学者のクリスチーナ・ボルジェス氏は、ドライバー達は設問形式の方が運転シミュレーターのときより優秀だったこと、運転歴の長いドライバーほどミスが少なかったことも指摘した。「いってみれば、『言うは易く行うは難し』だし、『習うより慣れろ』『経験がものを言う』ってことじゃないでしょうか」。
今回の調査はポルト・セグーロ社とランデル社の協力を得てサンパウロで行われた。(24日付、フォーリャ紙より)
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