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パラー州で開催された伝統的な先住民の競技会でSidney Oliveira/AG. PARA (7/set/2014)
パラー州で開催された伝統的な先住民の競技会でSidney Oliveira/AG. PARA (7/set/2014)

ブラジルで先住民の世界大会=30カ国2千人による競技会

 サッカーのW杯は終ったが、ブラジル北部のトカンチンスで2015年9月に次の世界大会が開催される事になった。
 15年に開催される世界大会は先住民による競技会(JMI:jogos Mundiais Indigenas)で、国連の部族間委員会の会合で、トカンチンス州パウマスで第1回大会を開催する事になった。この大会には、世界30カ国から選ばれた選手達、総計2千人以上が集まる見込みだ。

パラー州で開催された伝統的な先住民の競技会でSidney Oliveira/AG. PARA (7/set/2014)

パラー州で開催された伝統的な先住民の競技会でSidney Oliveira/AG. PARA (7/set/2014)

 ブラジル観光公社(Embratur)は、ロンドンで6日から始まり、5万人の人出が予想されるワールド・トラベル・マーケット(WTM)でも積極的にプロモーションをかける予定だ。同公社では、JMI本番の15年9月までに行われる国際的なイベントでもアピールを続ける意向でいる。
 パウマス市長のカルロス・アマスタ氏は、「トカンチンス州はジャラポン国立公園や、〃金色の草(Capim Dourado)〃と呼ばれる植物を使った手工芸品などの観光資源の宝庫。歴史的な街や冒険を楽しめる場所も沢山あり、積極的にアピールするだけの価値がある」と強調。「『私達は皆、先住民だ』という意識を持って集まる、何十という部族の選手達を迎えるため、施設の整備などを含む、諸準備を担当するJMI特別委員会も設置した」という。
 特別委員会のエクトル・フランコ会長は「プロジェクトの確定と施設建設などを含む諸準備を行うための時間は限られているが、アメリカ大陸だけではなく、オーストラリアや日本、ロシア、ノルウェー、中国、フィリピンなどからも参加者が来る予定だ」という。
 ブラジルからは約22部族の選手が参加する見込みだ。トカンチンス州には7部族、約1万人の先住民が住んでおり、世界大会では、弓矢を使った競技や投槍、綱引き、100メートル走、サッカー、格闘技、伝統的な小舟を使った競争、水泳、体操などが行われる予定だという。
 ブラジルでは1996年にゴイアニアで第1回目の先住民の競技会が開催されており、国内大会は13回目を数えた。来年は世界大会が開催されるとあって、種々の準備に熱が入りそうだ。(4日付フォトス・プブリカスより)