サンパウロ市のバス運転手や車掌(コブラドール)が、5日10~14時に安全確保を求めるストを行うため、市内32カ所のバスターミナルが機能を停止すると4日付伯字紙や各紙サイトが報じた。
ストのきっかけは、10月18日にサンパウロ市北部でサンタブリジダ社のバスが襲われ、運転手のジョン・カルロス・ソアレス氏が死亡した事件だ。ソアレス氏は全身火傷でサンパウロ市東部の病院に運ばれたが、治療の甲斐なく、22日に亡くなった。
サンパウロ市交通機関公社によると、サンパウロ市では今年既に119台のバスが焼き討ち被害に遭い、795台のバスも何らかの暴力行為の被害を受けている。昨年は65台が焼き討ちに遭い、1216台が投石などの被害を受けた。
運転手達は32のバスターミナルの機能を停止させると共に、市中央部のパルケ・ドン・ペドロⅡターミナルの周辺で抗議行動を行う予定だ。
運転手達の組合によれば、サンパウロ市を走行中のバスは1万4800台で、その内の8800台を所有する会社の職員は同組合に所属しているという。ジョゼ・ヴァウデヴァン・デ・ジェズス・サントス会長によると、今年に入ってからだけで運転手や車掌少なくとも10人が火傷を負っており、職員や乗客は連日のように危険にさらされているという。
組合側はバスに対する暴行事件を専門で扱う警察署の設置や、同種の事件が多発している地域での軍警による警備の強化なども要請しており、今週中に州保安局の担当者と会合を持つ予定だ。
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