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自動車=国際大手の売上が低下=ブラジルでの販売不振が響く

 ブラジル国内で、車の販売店はガラガラ、メーカーの駐車場は新車がズラリという光景が続いているため、国際的な自動車メーカーの収支報告などにも影響が出始めているようだ。
 フィアットの場合、第3四半期のラテンアメリカの売上が12%低下。投資家との電話カンファレンスで、同社の担当者は、ブラジル国内の売上が昨年同期の実績より1万7千台減少した事と、アルゼンチンでの売上が8千台減った事が主な原因だと説明している。
 フォードの場合、南米地区での第3四半期の売上は、税金を引く前の状態で1億7千万ドルの減収となっている。同社では、ブラジルとアルゼンチン、ベネズエラでの売上が18%減った事が直接影響しており、南米地区での2014年の売上は昨年より10億ドル減ると見ている。
 同社のマーク・フィールズ最高経営責任者(CEO)は、「ブラジルは選挙のせいで今後の政策の見通しが立たない事などが原因で景気後退(リセッション)に陥っている。アルゼンチンとベネズエラも政策上のリスクや為替の問題を抱えている」と言及。景気の減速やインフレ、為替の不均衡などが同社の製品の販売実績にも表れたと見ている。
 ジェネラル・モーターズも、南米地区では第3四半期の販売台数が前年同期比で20%減り、収益は27%減少したという。チャック・スティーブンス最高財務責任者(CFO)も、南米地区の第3四半期の売上が9億ドルも落ち込んだのは、ブラジルとベネズエラ、アルゼンチンの3カ国での販売不振が原因だと説明した上で、南米の市場は、現地通貨の価値が下がった事が3億ドルの減収につながるなど、不安定な要素が多意図発言した。
 ルノーの場合、ブラジルでは1~9月の売上が9%減少したが、この数字は、輸入制限と関税引き上げを行ったアルゼンチンでの25・7%と比べると小さいと評価している。
 コンサルタント会社のエウロモニトールでは、ブラジルの今年の自動車販売数は325万台程度で、昨年比9・1%減となると予想している。(5日付エスタード紙より)