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オーリャ!

 7日に行なわれた農業功労賞「山本喜誉司賞」の授賞式には、ロベルト・ロドリゲス元農相や、サンパウロ州のモニカ・ベルガマスキ農務局長といった顔ぶれが並び、ブラジル社会にもアピールできる機会となった。
 ただし、華やかな式典で「夢のよう」と大きな喜びを表した島崎清さんと、その他の受賞者には感情の温度差があったように見えた。
 1965年の創設から来年で50年となる同賞だが、受賞者全149人の内、直近十年で46人を占める。この〃量産〃も喜びを控え目にする原因ではないか。ブラジル社会に存在感を見せつつ、コロニアの中でも表彰価値を維持する必要がある。
 分野は違うが文学の芥川賞でも5回に1回程度は「該当なし」と発表される。それでこそ一定のレベルが保証され、真の功労者が選ばれるのでは。半世紀を一つの転機としてほしい。(祐)