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オーリャ!

 先日、ある日本人牧師と出会った。牧師は当地での式典に参加する目的のほかに、東京の教会で保護している知的障害を持つ日系男性の生活場所を見つけるために来伯したという。
 その男性はパラナ州出身の二世で、現在39歳。知的障害者でありながら04年にデカセギとして浜松に渡り、2年後に解雇。1月ほど国内をさまよい、なんと新宿の歌舞伎町で警察に保護されたとか。
 男性が所持していた唯一の連絡先は浜松の教会で、その代わりに身元を引き受けた冒頭の牧師が、それから7年間も男性の面倒をみてきた。
 男性の両親は既に亡くなっており現在、弁護士を通じて親類を探しているという。
 牧師と教会の心映え(思いやり)に敬服する一方、知的障害と知りつつ男性を送り出して手数料を稼いだ斡旋業者への不信感が募った。それとも何かイキサツがあったのか?(石)