レジ袋の無料配布を禁止するか否かを巡り、果てしない論争が続いているサンパウロ市で、ハダジ市長が統一規格のレジ袋の配布案を提唱し、60日以内にモデルを提示する事になったと14日付エスタード紙やG1サイトなどが報じた。
レジ袋を巡る論争は、2007年にサントス市が無料配布を禁じた事に端を発する。以後、サンパウロ州内では40以上の市が無料配布を禁じたが、同州地裁が各々の市条例は違憲との判断を下している。
唯一の例外はサンパウロ市で、2011年に承認された市条例では、無料配布を禁ずる一方、商店側が再利用の可能なレジ袋を提供する可能性についても言及している。
サンパウロ市の場合、2012年に2カ月ほどレジ袋の配布が停止されたが、検察とプラスチック製品の製造業者の組合との合意により、全面禁止とはならなかった。
プラスチック製品の製造業者はこの合意と並行して市条例は違憲と主張して裁判に持ち込んだが、今月始めに地裁が同条例は合憲との判決を出し、無料配布が禁じられる事になっていた。
だが、ハダジ市長が14日、再利用を前提として、色や大きさ、材質、表記される文章を統一したレジ袋を作り、無料配布するという調整案を提唱。60日以内にモデルを提示する事になった。
同市長は、買い物客が購入した品を統一規格のレジ袋で持ち帰り、そのレジ袋を再生資源ゴミの分別回収用に使うようにすれば、消費者や環境保護論者を主張する人、プラスチック製品製造業者やその従業員にとってもすべて良しの結果になるという。
なお、このレジ袋を生ゴミなどの有機ゴミを捨てるのに使った場合は、50レアルの罰金が科せられるという。