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シュラスコの国にヤキニクを=日系兄弟従兄弟ら4人挑む

 「日本の食文化は寿司だけじゃないことを紹介したい」―。そんな想いを共有する日系三世のタムラ・マルシオさんとアレシャンドレさん兄弟、従兄弟のアダルベルトさんに加え、その幼馴染グスタボ・スガワラさんの4人が、今年1月にサンパウロ市東部タツアペに日本式焼肉レストラン「TAKASU29」を開店した。

和牛盛り合わせ

和牛盛り合わせ

 「シュラスコの国に日本式焼肉を」という意気込みから、店名の29は「ニク」からとった。TAKASUはタムラのTA、元ソシオのカジヤさんのKA、スガワラさんのSUを合わせた。
 同店で経営や仕入れを担当するマルシオさん(37)は、「岩塩をまぶして塊で焼くのが当たり前のこの国で、サシたっぷりの肉を薄く切ってタレに付けて食べる日本式を広めるのは、大きな挑戦だね。でも前から飲食店を経営したかった」と語る。
 4人の中で一番長い15年の日本滞在経験を持ち、5年間は焼肉店を含む飲食店の厨房で働いていた料理長のグスタボ・スガワラさん(38)も「ありきたりの日本食をやるより、もっと革新的な事をしたかった」と語った。当地の肉屋で売っている味つき肉は、古いものや質の低いものを使っている印象が一般にあることから、「肉をタレにつけこまない」やり方で、食べるときに自分でタレにつける。
 豊富なメニューからアラカルトで注文でき、コースメニューも49・90レから149・90レまで、26レの子供用メニューもある。4人の新境地開拓を目指す挑戦は始まったばかりだ。

【TAKASU29】住所=サンパウロ市タツアペ区Rua Euclides Pacheco,996、営業時間=火曜から土曜の19時から23時。昼は土曜、日曜の12時から15時。電話=11・3892・8949。サイト=www.restaurantetakasu.com.br