サンパウロ州内陸部のボツカツで20日、凧揚げに興じていた13歳の少年が、凧が高圧電線に絡まったために感電死し、付近一帯が1時間以上停電となるという事故が起きた。
事故に最初に気づいたのはクラウジネイ・シウヴェイラさんだ。少年が揚げていた凧が高圧電線に絡まって起きたショート(短絡)による爆発音は周囲に響き、事故に気づいた人々が消防に通報したが、消防が到着した時には少年は既に事切れていた。
近所の人は少年の家まで知らせに走ったが、両親はショックで取材にも応じられない状況だったという。現場に駆けつけた鑑識の係員達は、凧の残骸を集め、糸を強固にするために塗ったセロルの中に電気を通すような物質が混じっていなかったかを調べている。
接着剤にガラスの粉を混ぜたりしたセロルを塗ると糸がより強固になり、空中で相手の糸を切る喧嘩凧でも有利になるが、今回のような感電事故以外にも、自転車やバイクで走行中にセロルを塗った凧糸が絡み、首の血管が切れたりして死傷事故に繋がった例も後を絶たない。
学校が休みとなる休日や、7月や年末の休暇中は凧揚げに興じる人が増えるため、消防では改めて、凧揚げの際は電線の近くを避け、電気を通すようなものを糸に塗らないよう警告している。(20日付G1サイトより)