空は灰色だったが、ミネイロン・スタジアムは一面青色に染まった。5万6千人余のファンの後押しを受けたクルゼイロは、今年の躍進を象徴するリカルド・グラールとエヴェルトン・リベイロのコンビの得点によってゴイアスを2対1で降し、2試合を残した時点で、2年連続、4度目のブラジル全国制覇を決定付けたと24日付伯字各紙が報じた。
試合当日は、朝から降り続けた強い雨のせいでピッチが水浸しになり、両チーム共にボールコントロールに苦労する羽目になった。
先制点は前半13分、右サイドからのクロスにリカルド・グラールがヘディングで合わせる。GK(ゴールキーパー)はノーチャンスだった。
ゴイアスもすぐさま反撃し、同22分に右サイド、敵陣入ってすぐの位置からのフリーキックを直接ペナルティエリアに蹴りこむ。クルゼイロのディフェンダーが後逸したボールをサムエルが蹴りこみ、同点とした。
迎えた後半10分過ぎ、クイアバで開催のサンパウロ対サントス戦で、サンパウロ先制の報が届く。このまま引き分けたのでは優勝は決まらない。
しかし、イライラも長くは続かなかった。後半17分、今度は左からのクロスをエヴェルトンがヘッディングで決めて勝ち越し。そのまま逃げ切り、優勝を決めた。
試合後ファンは大いに喜んだが、監督、選手達はやや控えめに喜びを表した。ミナス州選手権、全国選手権に続いて、ブラジル杯の三冠制覇の目標が残っているためだ。決勝第二戦は26日に同じくミネイロン・スタジアムで行われる。19日の決勝第一戦では同じベロ・オリゾンテ市の宿敵アトレチコ・ミネイロに2対0で敗れているので逆転は簡単ではないが、今のクルゼイロにはそれをも可能だと思わせる勢いがある。