医学の発展や知識の普及、上下水道の整備などで、感染症による死者が減っていると22日付フォーリャ紙が報じた。
下痢や肺炎、結核などの感染症はかつて、新生児を中心に人々の命を奪う最大の脅威だった。ブラジルでも1930年の国民全体の死因の45・6%は感染症で、70年も34・8%を占めていたが、80年は11・8%と急減し、2011年は4・2%まで下がった。
2012年の新生児死亡率(誕生後4週間未満の子供1千人当たりの死者数)は8人で、1990年の28人から大幅に減った。全世界の新生児死亡率も33人から21人に減っており、これにもかつてはトップだった感染症による死者減少が貢献。現在の死因1位は妊娠37週未満で生まれた早産による複合的な疾患だという。
ちなみに、現在のブラジル全体の死因のトップは心筋梗塞や脳血管障害などの循環器系疾患(28・5%)で、ガン(15・8%、殺人や交通事故などの外的要因(12%)がそれに続く。
15~60歳で死ぬ確立は男性が21%、女性が10・7%で、フランスの10・9%と5・2%、チリの11・0%と5・6%などよりかなり高い。世界の平均は男性が18・7%、女性が12・4%だった。
ブラジルで男性が早く死ぬのは外的要因が大きい。12年の場合、ブラジルでの人口10万人当たりの殺人事件発生率は25件で、世界平均の6を大幅に上回っている。フランスとチリでの殺人発生率は1と3だった。