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兵庫農業研修生が来伯=日伯交流で視野広げる

 兵庫県が主催する「兵庫県若手地域農業リーダー育成研修」の2014年度研修生10人が14日に来伯し、10日間の日程でサンパウロ州マリリア、クリチバ、パラナ州マリンガなどの農場を訪問、ホームステイや意見交換会などで交流を深めた。
 24日夜、兵庫県人会はサンパウロ市のニッケイパレスホテルで懇親会を開き、尾西貞夫会長が「将来農業に就いて、研修で学んだ事を活かして欲しい」と研修生らを激励した。
 研修感想報告の場では、県立農林水産技術総合センターの田中尚智さん(50、団長)が「他国の農業を知り、日本の農業を見つめ直すことが目的。異国での交流は良い経験になったのでは」と成果を語った。
 県立農業高校生物工学科の奥野智之さん(2年生)は、日本の養鶏飼料自給率の低さに問題意識を持ち、養鶏飼料作物専門の育種家を目指す。養鶏関係の研修はなかったが、「飼料となる穀物の大規模農場や専門外の畜産の現場などを見ることが出来て、視野がとても広がった」と語った。
 播磨農業高校農業経営課の菅田健作さん(2年生)は、「将来は農業を通じた国際交流を行いたい」と意気込む。中学3年生の時は、カンボジアでの1週間の交流にも参加した。今回は、日本語学校のJICA職員の姿に刺激を受け、国際交流への想いを強くしたという。
 篠山東雲高校地域農業課で丹波黒豆など特産物の加工・販売を学ぶ赤井愛理沙さん(2年生)は、「黒豆がフェイジョアーダに使われていて驚き」とブラジルでの黒豆の用いられ方に興味をもった。
 県立農業大学で果樹を専攻し、栗の品種改良を研究している佐久間瞳さん(1年生)は、「JACTO社見学で見た農業機械の大きさに驚きました」と日伯の農業規模の違いを実感していた。
 同制度は1978年に第1回が行われ、今回で37回目。研修参加者の延べ人数は今回で515人となった。